土地探し

擁壁のある宅地【失敗しない土地購入】

擁壁という言葉は聞いた事があると思いますが、実際に建築と関わる擁壁は、そこに住まわれている方しか詳しく分からないと思います。住まわれている方も問題点があるという事には気付かず購入しているケースがあります。

擁壁と一言で言っても、問題となる擁壁、殆ど問題とならない擁壁がありますので、そこを押さえておけば、失敗しない土地購入が出来ると思います。

問題となる擁壁とは?

昔は法的に問題なかったのに建築基準法改正で、費用を掛けなければ建築が厳しくなっている土地、建築が難しい土地に変わる事もあります。建築基準法は厳しくなっても緩くなることはありません。

建築基準法は厳しくなっていく事を踏まえた上で土地購入をしなければなりません。既に建築基準法改正で擁壁があるがゆえに建築する事や売却する事が厳しくなった土地をお伝えします。

1、擁壁の長さの問題

1、隣接地の土地と一緒に長い擁壁で出来ている擁壁。下記の写真の道路沿いの土地は1宅地ごとに擁壁があるようですが、奥の宅地に見える擁壁は隣接地の方と繋がっているようになっています。

この場合は、擁壁が出来た当時は新設したものですから問題がありませんが、10~20年程度経つと地震や豪雨などの影響もあって、擁壁にひびが入ってきまして、建て直しを検討する頃には、擁壁をやり直す工事が必要になる事もあります。

隣接地の方と擁壁が続いている場合には、自分の土地の擁壁部分だけをやり直すのが特に難しく、隣接地の方と建物の建替え時期が一緒なら良いですが、同時に建替えする事はまれだと思います。

擁壁の工事が出来たとしても多額の費用が掛かったり、工事会社も隣接地の方に注意を払って何かあれば保証をする以上は、工事に気を付けなければいけませんし、工事保険に加入したりする費用もみていると思います。建設会社でも造成工事を兼ねている会社もありますが、基本的には造成工事会社に依頼して、擁壁のやり直し工事は、500~1000万円以上掛かる事が多く、金額は擁壁の長さと高さからくる面積次第ですが、一般的に余り安くなることはなく、多大なる費用が掛かるのが一般的です。

2、擁壁の高さの問題

建築基準法改正がされて、現在厳しくなって多く問題となっているのは、土地の道路接道が2M以上ないと再建築が普通にできなくなった事と、この擁壁の高さが2m超えている擁壁は建築確認申請が必要となります。 また、「擁壁」を造る際には、建築基準法・宅地造成等規制で定める構造、若しくは宅地造成等規制に基づく認定品でつくる必要があります。

擁壁が古くなって崩れる土地や建物が多いので、建築基準法改正して、2m以上の擁壁は新しくやり直しを求めるようになりました。順番をお伝えしますと、土地に建物を建てる前に擁壁の建築確認申請が必要になるので、先に擁壁の確認申請を取得してから建物の確認申請取得となります。

擁壁の高さや長さによっては、建築するのに1500万円前後なのに、擁壁を新規にやり直して擁壁の確認申請を取得するのに1000万円前後掛かる事も多くあります。

特に擁壁が古くなってヒビが入るようになると擁壁が崩れて、建物も崩壊するという危険性もありますので、眺望が良いとかで擁壁のある土地購入をするのは考えられた方が良いかも知れません。

3、市区町村の公的な工事助成金

神奈川県横浜市などでは、崖や擁壁を背後に建てられている建物が多いので、個人が所有している土地の擁壁をやり直して新設する場合には、助成金が出ます。対象となる崖地は、以下の項目に該当する崖地が対象となります。

  • 市内の崖地等で地盤面からの高さが2メートルを超える崖地、又は道路等に面する場合は1メートルを超える崖地
  • 個人又は営利を目的としない法人が所有する崖地。
  • 崖崩れにより居住の用に供する建築物等又は、道路等に被害が及ぶおそれがある崖地。

    制度利用上の注意点

  • 補助金の交付申請を行う場合は建築防災課がけ防災担当との調整が必要です。事前にご相談ください。
  • 交付決定前に工事契約又は工事に着手している場合は、助成金制度の利用はできません。
  • 補助金の交付を受ける場合には、市内に本社のある事業者と工事契約を結んでいただく必要があります。

4、2m以下の擁壁に対しては

上記の説明を聞いて頂けるとお分かりだと思いますが、擁壁の高さが2m未満の土地には確認申請を取得する必要はありません。しかし、1.9mと2.1mの擁壁の古くなった際の危険度はさほど変わるものではありません。逆に擁壁の構造耐力上の危険性は確認申請を取得しなくて良い2m未満の擁壁の上に建つ、建物の方が危険なのかも知れません。

土地を購入する際は、2m未満の擁壁だとしてもヒビが入っているか、擁壁に水抜き穴があるかどうか等を注意する必要があるかも知れません。

5、その他、擁壁のある土地の問題点

擁壁があっても土地を購入する時にはまだ年齢も若いので、気にする事も無く土地購入をしてしまいますが、歳を取ってから買物の荷物を沢山抱えて、擁壁の横に設けられた階段を上って建物へ行くのは大変です。

今では土地売買する際に、上記擁壁の問題以外に階段を毎日昇り降りする事に問題があり、土地の売却を考える際にマイナス要因となっています。その分、購入する際は建売での購入や土地だけでの購入でも擁壁がある分だけ、少し安くはなっています。自己資金や年収により、賃貸に住んでいるなら擁壁があろうとも自己所有の戸建に住むのは素晴らしいと思います。

ただ、上記問題点を知らずに購入するのと知っているけど購入したのとでは、その後の対処方法や費用負担への事前対応も全く異なると思います。擁壁があるのが悪い訳では無く、擁壁が無くても問題の土地はあります。

様々な問題点を理解した上で、不動産を購入されるようにと願っております。

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