土地探し

土地の境界確定測量とは?【失敗しない土地購入】

土地を売買する際に、対象地と隣接する道路を含めた土地所有者から、土地の境界線を確認して署名捺印をして頂いた、隣接地の所有者の立会印のある境界確定測量図を、売主が買主に購入条件として要求されます。

土地の境界線を土地に接している全ての隣接地の方と確認して、土地の面積を出さなければ有効な面積が確定しません。

今回は、その境界確定測量図についてご説明いたします。

境界確定測量の見積書を取得

境界確定の測量を行うには、土地家屋調査士という資格を有する専門家に測量の依頼をすることになります。

自分で調べて2、3社の見積りをとって比較検討するのが良いと思います。その上で、条件を打ち合わせます。土地を売却するには売主が境界確定測量図を用意しなければなりません。

境界確定するのには、隣地の所有者の全ての方の立会印(確認印)を取らなければなりません。しかし、着手金を要求したり、途中で終えても費用を払って欲しいと請求する土地家屋調査士もいます。依頼する前に相談して、成功報酬という事で構わないかの承諾を得ておくと良いでしょう。

もし土地の売却に当たって、不動産会社に仲介業務を頼んでいるのであれば、不動産会社の取引先にいる土地家屋調査士の見積書も取得して、比較検討するのも良いと思います。

隣地の方との土地の境界に、標(杭)があるかを確認

土地家屋調査士が依頼を受けて確認するのが、法務局での地積測量図と現地で隣地との境に標(杭)が埋設されているかです。一般の方も目視で確認出来ますので、土地の売買を考える際には、所有者の許可を得られるのであれば、現地で確認した方が良いと思われます。

刑法262条の2は、

境界標を損壊・移動・除去等の方法で、土地の境界を認識出来ないようにした場合、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する

と規定しています。したがって、勝手に境界標を撤去、または勝手に境界標を入れる事も、刑事的な問題になります。

隣接地の方々との境界のポイントとなる部分に杭が既に埋設されているのであれば、契約した後の引渡しまでの間に取得する、境界確定測量に大きな問題となる事は少ないと思われます。

一般的には、土地所有者が買主との契約後、引渡しまでの2~3ヶ月の期間を設けて隣接地の所有者に境界線を確認して頂きながら境界確定測量をします。

境界線のポイントに杭があればそれを根拠に異議を唱える隣接地の所有者も殆どいないのですが、杭がない場合には、杭を新たに設置するので、神経質になりがちで納得出来ず、トラブルになるケースも出てきます。

契約後の引渡しまでの期間に境界確定測量が出来なければ契約してもキャンセルとせざる得ず、境界線に納得出来ないケースの他にも様々な問題が出てきております。

隣接地の所有者と境界確定が出来ないケースは?

隣地所有者の方が認知症となっている場合は、不動産などの財産の処分は勿論、このような境界確定する署名捺印も意思表示が無効となって境界確定が出来ない事が今は多くなってきています。

後見人が既にいれば問題ないのですが、被相続人も認知症になったけど高齢なので長生きしないという考え方が、相続人にはあって、尚且つ、後見人の選択、裁判所への申請費用と書類手続きおよび日数が掛かって、後見人になれば終わりではなく、財産の処分や使用の報告までしなければなりません。その為に、後見人がいないままなので、高齢者施設に入所していて連絡が親族以外取れないなんて事が多くなっています。

また、平均寿命が延びていますので、相続人の方が被相続人(土地所有者)より先にお亡くなりになって、複数名いる孫への代襲相続となって、被相続人が凄い人数となって境界確定の現地立会がされないとかも増えてきています。こちらは空家の原因にもなっている事ですので、法律が変更されようと議論されていますが、不動産の共有名義の売買や境界確定などでは、共有名義の一人を代表者と決めて、その方の署名捺印があれば、不動産売買や土地の境界確定の署名捺印を有効にしようと議論されています。

所有者が共有名義で大人数いる場合、もしくは所有者が認知症で後見人が立てられていない場合は、隣接地の方の事情なのに、自分の所有地が売れない、もしくは売れたとしても大幅に売却価格を安くせざるを得ない状況になってしまうのです。

私道所有者・公道所有者との境界確定

接道する道路が私道だと私道の所有者とも境界確定をしなければなりません。私道の場合は、共有名義で所有しているケースが多く、全ての方から署名捺印を取得しなければなりませんが、交渉が上手な土地家屋調査士ですと他の共有名義の方が署名捺印をしているのだからと取得出来る事もあれば、遠方に既に住んでいて関係無いので金銭を要求する方もいて、訴訟となる事もあります。

公道であれば役所に土地家屋調査士が様々な書類を用意して提出しなければなりませんが、法務局に提出されている資料や現地の現況測量などの根拠に基づき拒否する事はありませんので、私道より問題となる事はまずないので、公道との境界確定は、日数も3ヶ月前後掛かり、費用も少し高いのでしないで売りに出す事もあり、また買主もそこを問題とする事がない事が多いです。

境界画定測量ができない場合の救済措置

筆界特定の手続き

上記の隣接地の所有者の様々な事情で、境界確定測量が出来ない場合には、救済措置がいくつかあります。その一つが、筆界特定の手続きです。

筆界特定の手続きとは、土地の一筆ごとの境界(筆界という)を決定するための行政制度である。筆界特定登記官が土地の所有権の登記名義人等の申請により、申請人・関係人等に意見および資料を提出する機会を与えた上、外部専門家である「筆界調査委員」の意見を踏まえ、筆界の現地における位置を特定する不動産登記法上の制度である。

上記の筆界特定の手続きでも、日数が半年から1年近く掛かる事もあります。土地を購入した所有者であれば、購入時からの記憶を遡れるので、資料とともに裏付けとなる記憶が合致して前に進み易いのですが、境界確定測量をするのは、相続人となる方々が多いので、資料が不足して筆界特定が出来ない事も多いです。

ポイント

最後には訴訟になるケースもありますので、被相続人の方と話し合って、早いうちに境界確定測量をするのが良いかと思われます。

境界確定測量図が出来ない場合の問題点

土地を売却する事が難しくなるのは説明した通りですが、最悪は売れない、売れたとしても売却価格は近隣相場よりかなり安くなってしまいます。それも自分の責任ではなく、隣接地の土地の所有者の事情で、その様に土地が売れない等となるので納得出来ない方も多いかと思われます。

後々問題とならない為に、土地を購入する際は、隣地所有者の立会印のある境界確定測量図を売主から必ず用意して貰わなければなりません。公道との境界確定測量は無くても問題とはなりませんが、その他の隣接地の所有者から立会印のある境界確定測量図を貰っていなければ、相続の際には、相続人が複数いる場合には、売れない土地としてトラブルになりますし、相続税を土地で物納するという事も出来ません。

土地の取引では、隣地所有者の立会印のある境界確定測量図が一番重要書類では無いかと思います。その問題点を理解した上で、是非土地の取引を行って下さい。

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